30代未経験でも大丈夫!IT営業に向いている人の特徴とリアルな経験談

転職

IT業界の営業(いわゆる IT営業)に30代で未経験から挑戦しようと考えている方へ、こんにちは。筆者のだいです。私自身、異業種からIT営業に転職した経験があり、「自分の性格でやっていけるのかな?」と不安に感じたことがありました。この記事では、IT営業に向いている人の性格的特徴や、一見向いていないと思われがちな意外なタイプの活躍例、さらに営業スタイル別の適性について解説します。加えて、「ITの専門知識がないと無理?」というよくある誤解を解消し、未経験者が直面しがちなミスマッチあるあるとその乗り越え方も、筆者の体験を交えてお伝えします。

読み終えれば、「自分はIT営業に向いているのか?」「未経験だけどやっていけるのか?」という疑問に対して、リアルな視点で判断する材料が得られるはずです。それでは本題に入りましょう。

  1. IT営業に向いている人の5つの特徴
    1. 1. 共感力が高く、人の話をじっくり聴けるコミュニケーション力
    2. 2. 論理的思考で課題を解決できる問題解決力
    3. 3. 変化に前向きに対応できる柔軟性と適応力
    4. 4. 好奇心旺盛で学び続ける姿勢
    5. 5. ポジティブで粘り強いメンタル
  2. 「自分は向いてない?」意外なタイプも活躍できる理由
    1. 内向的・人見知りでも大丈夫!静かな営業スタイルの強み
    2. その他「意外なタイプ」も武器次第で活躍可能
  3. 営業スタイル別に見る:あなたに合ったIT営業はどれ?
    1. 提案型営業 – 新規提案で価値を創造するスタイル
    2. ルート型営業 – 信頼関係を深めて守りを固めるスタイル
    3. 課題解決型営業 – コンサルタントのように問題に寄り添うスタイル
  4. 「IT知識がないと無理」は誤解!未経験でも最低限の理解でOK
    1. 専門知識は入社後でも身につく!必要なのは学ぶ意欲
    2. すべてを知る必要はない:専門担当者の力を借りよう
    3. 未経験である強みもアピールしよう
  5. 実体験:IT営業のミスマッチあるあると乗り越えた方法
    1. あるある① 営業=雑談力だと思っていたら、勉強だらけでびっくり
    2. あるある② 売ったら終わりじゃなかった!クレーム対応や調整業務の洗礼
    3. あるある③ 外回りばかりじゃない!資料作成や社内調整に追われる日々
  6. まとめ:等身大の自分を活かしてIT営業にチャレンジしよう
    1. おわりに

IT営業に向いている人の5つの特徴

まずは、一般的に「IT営業に向いている」と言われる人の性格的な特徴を紹介します。IT営業ならではの要求されるスキルもありますが、基本的には「営業職に向いている人」の特徴と大きく重なる部分も多いです。以下のような資質を持っている方は、IT営業に適性が高いといえます。

1. 共感力が高く、人の話をじっくり聴けるコミュニケーション力

IT営業では相手のニーズを把握するためのコミュニケーション力が何より重要です。単に話術が巧みというだけでなく、相手の立場に立って共感し、丁寧に話を「聴く」力が求められます。クライアントとの信頼関係を築くには、相手の話に真摯に耳を傾け、課題や要望を引き出すことが欠かせません。実際、ルート営業(既存顧客担当)の現場でも「話し上手な人より、聞き上手な人の方が向いている」と言われるほどで、雑談も含め相手の話にしっかり耳を傾けることで潜在ニーズを見つけ契約につながるケースもあります。

また、IT業界の営業では社内外の多くの関係者と連携する場面も多いため、チームで協力し目標を達成する力も不可欠です。「相手を理解し、適切な情報を伝える力」は信頼獲得の大きな武器になるため、クライアントだけでなく社内のエンジニアや他部門との円滑なコミュニケーションも心がけましょう。

2. 論理的思考で課題を解決できる問題解決力

IT営業は顧客の課題をヒアリングし、それを解決するソリューションを提案する仕事です。そのため、課題を論理的に分析し、適切な解決策を導き出す力が重要になります。言い換えれば、問題発見力や論理的思考力が高い人はIT営業に向いています。実際、IT営業では技術的な提案を行うことも多く、クライアントの抱える問題を的確に把握して解決策を提案する「課題解決能力」が不可欠です。論理立てて課題と向き合い、最適な解決策を提案できれば、クライアントからの信頼も飛躍的に高まるでしょう。

例えば、提案した製品やサービスの価値を論理的に説明し、導入による効果や費用対効果を納得してもらう力も求められます。IT営業では自社ソリューションの価値と価格の妥当性の両方を理解してもらわなければ契約に至りません。そのための資料作成や説明には大きな労力がかかるのも事実です。このように論理的に説明し課題解決へ導くスキルは、IT営業で成果を出すための鍵となります。

3. 変化に前向きに対応できる柔軟性と適応力

IT業界は技術トレンドや顧客ニーズの変化が激しい世界です。商談の途中で想定外の要望が出たり、プロジェクト進行中にトラブルが発生することも珍しくありません。そうした状況でも柔軟に対応できる適応力は、IT営業として大きな強みになります。さまざまなクライアントやプロジェクトに対応するために柔軟性と適応性が非常に重要です。変化を前向きに受け入れ、自分の営業スタイルや計画を状況に応じて素早く軌道修正できる人は、どんな状況下でも最適な結果を導き出しやすいでしょう。

例えば、「このやり方でしか営業しない」という頑固さより、「状況に合わせてやり方を変えてみよう」という柔軟な発想ができる人の方が、結果的に契約のチャンスを逃さずに済みます。IT製品の仕様変更や市場動向の変化にも柔軟に対応し、提案内容をアップデートできる柔軟性があると理想的です。

4. 好奇心旺盛で学び続ける姿勢

IT分野は日進月歩で新しい技術やサービスが登場します。そのため、常に学び続ける姿勢が不可欠です。「営業職だけど技術の勉強なんて必要なの?」と思う方もいるかもしれませんが、最低限のIT知識や業界動向を追いかける努力は必要になります。IT営業に向いている人は新しい技術やトレンドに興味を持ち、常に最新情報をキャッチアップしようとする意欲を持っています。こうした知的好奇心旺盛な姿勢は、競合がひしめく市場で他社との差別化を図るだけでなく、クライアントから信頼される要因にもなります。

実際、IT営業の仕事をしていると「思ったより勉強が必要だ…」と感じる場面が多々あります。もし「営業は人と話すのが中心でしょ?」というイメージでいると、想像以上に勉強が必要なギャップに悩むかもしれません。逆に言えば、学ぶことを楽しめる人にとっては成長機会が多く刺激的な職種です。未経験からIT営業になった人でも、日々勉強を重ねて知識をアップデートしていけば問題ありません。後述するように、専門知識は入社後の研修やOJTで習得できますので、「分からないことをそのままにせず調べる・質問する」姿勢が大切です。

5. ポジティブで粘り強いメンタル

どんな営業職にも共通しますが、ポジティブな思考と粘り強さも重要です。提案が断られたり契約に至らなかったりすることは営業の日常茶飯事です。その度に落ち込んでいては続きません。特にIT営業では、提案サイクルが長かったり社内調整が複雑だったりして、一筋縄ではいかない案件もあります。そんな時に前向きに工夫を重ね、失敗から学んで次に活かせる人が結果を出しやすいです。

「打たれ強さ」や「切り替えの早さ」は先天的な性格もありますが、経験を積む中で養われていく部分もあります。大切なのは、トライ&エラーを繰り返しても折れない心です。ネガティブになりすぎず、「どうすればうまくいくだろう?」と建設的に考えられる人は、厳しい場面でも踏ん張って成果を出せるでしょう。


以上が、一般的に言われるIT営業に向いている人の特徴です。まとめると、「人の話に耳を傾け共感できる」「論理的に課題解決できる」「変化に対応できる柔軟さ」「学び続ける好奇心」「挫折しても粘れる前向きさ」といった要素が重要と言えます。

では、こうした典型的な「営業向き」の要素が自分に当てはまらない場合、IT営業は諦めた方が良いのでしょうか? そんなことはありません。 次の章では、「自分は営業に向いてないかも…」と不安に思うような意外なタイプの人でも活躍している例をご紹介します。

「自分は向いてない?」意外なタイプも活躍できる理由

世間一般では、「営業=社交的でおしゃべり上手な人がやる仕事」というイメージが強いですよね。実は私も転職前は「自分はあまり社交的ではないし、営業職なんて務まらないのでは…」と感じていました。しかし、実際にIT営業の世界を見てみると、いわゆる“営業っぽくない”タイプの人が活躍している場面に何度も出会いました。ここでは、向いていないとされがちなタイプがなぜIT営業で成功しているのか、その理由を探ってみます。

内向的・人見知りでも大丈夫!静かな営業スタイルの強み

「自分は内向的で人付き合いが得意ではないから、営業には不向きだ…」と感じている方は少なくありません。確かに、営業職と聞くと明るく社交的な人が向いているイメージがありますよね。しかし、内向的な人にも営業で成功するための強みがあります相手の話を丁寧に聞く姿勢や慎重で誠実な対応は、内向的な性格だからこそ得意なポイントであり、営業現場で高く評価されるケースも少なくありません。実際、お客様の信頼を得る上で「誠実に話を聞いてくれる営業さん」は非常に貴重な存在です。

例えば私の同僚にも、初対面ではあまり自分からグイグイ話すタイプではないのに、お客様から厚い信頼を得てトップセールスになった人がいます。その同僚は徹底して聞き役に回り、課題を引き出すことに長けていました。「提案よりもまず相手の話を100%引き出す」スタイルで、むしろ饒舌な営業マンよりお客様に安心感を与えていたのです。

実際の事例として、ある元リクルートの営業マンは口下手で人見知りな自分を活かし、「あえて喋らない営業=サイレントセールス」という手法で顧客の話に耳を傾け続けるスタイルを確立し、わずか数ヶ月でトップセールスに上り詰めたそうです。彼自身、「営業職は全員がおしゃべり上手である必要はなく、自分に合ったスタイルで成績を上げることもできる」と語っています。このように、内向的な人でも自分の強み(傾聴力や慎重さ)を武器にすることで活躍できるのです。

その他「意外なタイプ」も武器次第で活躍可能

内向型以外にも、「一見営業に向いてなさそうだけど活躍している人」のタイプはいくつか見られます。例えば:

  • 数字・データ好きな理屈屋タイプ:一見、営業には感情的なコミュニケーション力が必要だから理屈っぽい人は不向きと思われがちですが、IT営業ではデータに基づいた提案や分析が重宝されます。論理派の人は製品のメリットを定量的に示したり、課題解決までの筋道をきちんと説明できるので、コンサルティング営業課題解決型営業で信頼を得やすいです。「数字で語れる営業」はエンジニアや経営層からも評価されます。
  • おっとりマイペースなタイプ:成果主義の営業の世界では「ガツガツしてない人は向かない」ように思えますが、長期的な視点でお客様に寄り添うルート営業では穏やかでマイペースな人が信頼を勝ち取る例があります。常にせかせかしないで落ち着いて対応できるので、「この人になら任せたい」と思われやすいのです。むしろガツガツしすぎると嫌がられる場面もあるため、穏やかさは武器になります。
  • 元エンジニア・職人気質なタイプ:口ベタでも製品知識や技術知識が豊富で、「この人は詳しいから頼れる」と思わせるパターンです。IT営業の中にはお客様のCTOや現場エンジニアと技術的な会話をする場面もあります。その際、技術バックグラウンドのある人や職人的なこだわりを持つ人は深い議論ができて信頼を得ています。「営業トークは苦手だけど技術の話なら負けない」というタイプは、テクニカルセールスセールスエンジニア的なポジションで活躍できるでしょう。

要は、自分の性格を無理に変えて「典型的な営業マン」にならなくても、自分の強みを活かした営業スタイルを確立すれば成果は出せるということです。内向的でも分析好きでも、自分なりのアプローチでお客様の課題解決に貢献できれば評価されます。IT営業の世界は提案方法も様々ですので、「自分にしかできない営業の形」を模索してみてください。

では次に、実際のIT営業の仕事スタイルにはどんな種類があり、それぞれどんなタイプの人に向いているのかを見ていきましょう。

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営業スタイル別に見る:あなたに合ったIT営業はどれ?

一口に「営業」と言っても、そのスタイルは様々です。IT営業にもいくつか種類があり、自分の適性や性格によって向き不向きがあります。ここでは代表的な営業スタイルとして 「提案型営業」「ルート型営業」「課題解決型営業」 の3つを取り上げ、それぞれの特徴と向いている人のタイプを解説します。

提案型営業 – 新規提案で価値を創造するスタイル

提案型営業とは、顧客の潜在ニーズを掘り起こし、自社の商品・サービスを用いた新たなソリューションを提案する営業スタイルです。新規開拓営業やソリューション営業とも重なる部分があり、まだ取引のない顧客にアプローチして関係構築し、提案→契約につなげる動きが中心になります。提案営業では新規顧客へのアプローチや提案書の作成、プレゼン、交渉などが主な仕事内容になります。

  • 向いている人行動力があり初対面でも物おじしない人です。提案型営業では最初は関係ゼロの相手に飛び込んでいくことになるため、人見知りだとなかなかハードルが高いかもしれません。短時間で相手の心をつかむ必要があるので、明るく話しやすい雰囲気を作れる人や、自分から積極的に提案のネタを考えられるクリエイティブな人に向いています。また、論理的に物事を説明できる人も適性があります。提案先の相手は「本当に効果があるの?費用に見合うの?」と慎重なので、データや根拠を示しながら納得感を与えられる力が求められます。加えて、断られてもめげないタフなメンタルも武器になります。
  • 向いていない人:逆に人見知りで初対面の人と打ち解けるのに時間がかかる人は、提案営業だと苦労するかもしれません。また、プレッシャー耐性が低い人も新規営業はストレスフルに感じることがあります。提案営業は成果が出るまでに時間がかかることもしばしばなので(商談を種まきしてから契約まで半年~1年というケースも)、忍耐強く粘れる人でないと「数字が出ない…」と途中で心が折れてしまうかもしれません。

ルート型営業 – 信頼関係を深めて守りを固めるスタイル

ルート営業とは、既に取引のある既存顧客を定期的に訪問・フォローする営業スタイルです。決められたお得意先を回り、追加の提案をしたりアフターフォローをしたりすることで関係性を維持・拡大していきます。新規開拓のような派手さはありませんが、地道に信頼を積み重ねることで長期的な取引を継続させる「守り」の営業とも言えます。

  • 向いている人人と長く付き合うのが好きで、面倒見の良い人です。ルート営業では一度契約したお客様と長期的に深く関わり続けることになりますj。そのため、「このお客様のために役に立ちたい」という気持ちで寄り添える人が向いています。具体的には、聞き上手で相手の変化によく気づく人は適性が高いです。顧客との対話からニーズの変化を察知し、新たな提案につなげたりトラブルを未然に防いだりできるからです。実際、ルート営業では「話し上手な人よりも聞き上手な人の方が向いている」と言われ、雑談レベルの会話からでも相手の本音や悩みを引き出せる人が信頼を勝ち取っています。どんな人とでも良好な関係を築ける人や、誰に対しても平等に接する誠実さを持つ人はルート営業にうってつけです。加えて、一人で複数の顧客を管理する必要があるため、スケジュール管理や細かな気配りができる几帳面さもあると良いでしょう。
  • 向いていない人飽きっぽくルーティンワークが苦手な人は、毎日決まった取引先を回るルート営業に退屈を感じるかもしれません。また、成果が数字に見えづらいことに不満を感じる人も向かない傾向があります。新規営業のように大きな契約を取った時だけが成果ではなく、既存顧客との取引を**「続ける」こと自体が成果**なので、派手な成功体験が少ないのです。そのため、「もっと新しいことをどんどんやりたい」「大きな達成感が欲しい」というタイプは物足りなく感じる可能性があります。加えて、顧客対応にストレスを抱えやすい人(クレーム対応などで精神的に疲弊しやすい人)も、ルート営業は常に顧客と向き合う分しんどく感じるかもしれません。

課題解決型営業 – コンサルタントのように問題に寄り添うスタイル

課題解決型営業は、その名の通り顧客の課題を起点に考えるコンサルティング志向の営業です。顧客が明確に認識していない課題であってもヒアリングの中から見つけ出し、「あなたの課題を解決するために、我が社の○○が役立ちます」という形で提案を行います。提案型営業と似ていますが、より顧客の課題や目的達成にフォーカスしている点が特徴です。IT業界では「ソリューション営業」と呼ばれることもあります。

  • 向いている人問題発見と分析が好きな人です。課題解決型営業では、顧客との対話から「真の課題は何か?」を探り当てる力が求められます。そのため、ヒアリング力はもちろん、裏で情報収集をしたり業界動向を調べたりして仮説を立てる分析力・企画力に長けた人が向いています。また、探究心が強く粘り強い人も適性があります。正解のない課題に取り組むことが多いので、「どうすればこの難題を解決できるか」と試行錯誤を厭わない向上心が必要です。さらに、社内外のリソースを組み合わせてソリューションを形にするため、周囲を巻き込む調整力プロジェクトマネジメント的な視点を持てる人も活躍しやすいでしょう。エンジニアなど専門家と協働する場面も多いため、技術への興味関心が強い人にも向いています。
  • 向いていない人短期的な成果にこだわりすぎる人は、このスタイルではストレスを感じるかもしれません。課題解決型の提案は受注までに時間がかかったり、提案準備に手間ひまがかかることが多いです。「すぐ数字を出したい」というせっかちなタイプだと途中で嫌になってしまう可能性があります。また、考え方が一本調子で視野が狭い人も不向きです。課題解決には柔軟な発想転換や複数の選択肢の検討が必要なので、「これしかない」と思い込まずにオプションを広げられる人でないと難しいでしょう。さらに、新しい技術や知識のキャッチアップを怠る人も向きません。ソリューション提案には幅広い知識が武器になるため、学習意欲が低いと対応できる課題が限られてしまいます。

ご紹介した3つのスタイル以外にも、IT営業には「反響営業(問い合わせ対応が中心)」「代理店営業(パートナー企業への営業)」「インサイドセールス(オンラインや電話で完結する営業)」など様々な形態があります。それぞれに求められるスキルや適性が異なりますが、大切なのは自分の強みが活きるフィールドを選ぶことです。例えば、人と直接会うのが得意ならフィールドセールス、新規開拓が苦手なら既存深耕型やCS系のポジションを狙うなど、適性に合わせたキャリア選択も可能です。

IT営業と言っても一括りにはできませんので、転職活動の際は求人票や面接で「この会社の営業はどんなスタイルか?」を確認し、自分に合いそうかイメージしてみると良いでしょう(例えば提案型なのかルート型なのか、個人ノルマかチーム制か、など)。

「IT知識がないと無理」は誤解!未経験でも最低限の理解でOK

未経験からIT営業に挑戦する方の中には、「自分は文系だしITの専門知識なんてない。そんな自分でも務まるのだろうか…」という不安を抱いている人も多いでしょう。結論から言えば、IT営業は必ずしも高度なIT知識がなくてもやっていけます。実際、IT業界の営業職では文系出身者も数多く活躍しています。ここでは、「IT知識がないとIT営業はできない」という誤解を解消し、未経験でも大丈夫な理由を説明します。

専門知識は入社後でも身につく!必要なのは学ぶ意欲

IT製品やサービスを扱う以上、まったくITのことが分からないよりは、基本的な用語や仕組みを理解していた方が良いのは確かです。しかし、その程度であれば入社後の研修や独学で十分に身につけることができます。多くのIT企業では、営業職向けにも導入研修でITの基礎知識を教育してくれますし、実際の業務を通じて学ぶ機会も豊富です。「文系からIT営業を目指す場合でも大いに可能性がある」と言われるのは、そうしたサポート体制があるからです。私自身、最初はクラウドとサーバーの違いも曖昧な状態で入りましたが、先輩やエンジニアに聞きながら徐々に理解を深めていきました。

重要なのは、分からないことをそのままにしない姿勢です。 IT業界では新しい言葉や技術が次々に出てきますが、その都度「これはどういう意味ですか?」と質問したり自分で調べたりしてキャッチアップすれば問題ありません。逆に、「自分は文系だから…」と学ぶ努力を怠ると置いていかれてしまうので注意しましょう。

すべてを知る必要はない:専門担当者の力を借りよう

IT営業といっても、その人が全ての技術的詳細まで理解している必要はありません。高度な専門知識が要求される場面では、社内のエンジニアやセールスエンジニア(技術営業)とチームを組んで対応するのが一般的です。営業はあくまで橋渡し役となり、顧客の要望を整理して社内の技術チームに伝え、技術的な検討結果を分かりやすく顧客にフィードバックする役割に徹すればOKです。

例えばソフトウェア開発の受注営業の場合、詳細な要件定義や技術選定はプリセールスエンジニアと呼ばれる専門家が担当します。営業は商談の場でお客様の課題をヒアリングし、「それでしたら一度技術担当と一緒に具体的な解決策をご提案しますね」と持ち帰り、社内でエンジニアと相談して提案資料を作成する、といった流れになります。このように、営業一人ですべてを解決しようとせず、専門家の力を借りることができるのもIT営業の特徴です。

実際、「IT知識がなくてもIT営業として活躍することは可能」です。もちろん、提案内容によっては高度なIT知識が必要なテクニカルセールスの場合もありますが、その場合は専門知識を持つ人がアサインされるのが普通です。逆に、自社プロダクト(クラウドサービスやパッケージソフト等)を販売する営業では、自社製品のことを詳しく知っていればITのバックグラウンドがなくても大丈夫なことが多いとも言われています。要は、ITの知識そのものよりも、自社の商品・サービスを理解してお客様にメリットを伝える力の方が重視されるケースも多いのです。

未経験である強みもアピールしよう

加えて、未経験だからこその強みもあります。IT業界に染まっていない分、お客様目線で物事を捉えやすいという点です。難しい技術用語を安易に使わず、「それってつまり〇〇ということですよね?」と噛み砕いて確認する姿勢は、お客様にとっても分かりやすく親切です。私は技術に詳しくないがゆえに、お客様に説明するときは自分が理解できる言葉でしか話せませんでした。しかしそれが却って、「だいさんは専門用語を並べないから助かるよ」と言っていただけたことがあります。専門知識が浅いことを逆手に取って、「素人にも分かる説明」ができるのは未経験者の武器と言えるでしょう。

以上より、「IT知識がないとIT営業は無理」というのは誤解だとお分かりいただけたかと思います。最低限の基本用語や概念さえ押さえればOKですし、それさえも入社後の研修や実務を通して習得可能です。それよりも、「お客様の課題を理解しようとする姿勢」や「社内の技術者と協力する調整力」の方がよほど重要です。実際、IT営業の求人でも「未経験歓迎」としている企業は少なくありませんし、「人と話すのが好き」「新しいことを学ぶ意欲がある」など人物面を重視するケースが多いです。

自信がない方は、基本的なITリテラシーだけでも事前に学んでおくと安心でしょう。例えば、「クラウドとは何か」「Webサービスが動く仕組み(サーバ・データベースなど)」「AI・DXといった最近のトレンド用語の意味」あたりを入門書やネットの記事でざっと押さえておくだけでも違います。それらを知っていれば面接でも前向きにアピールできますし、入社後のキャッチアップもスムーズになります。

実体験:IT営業のミスマッチあるあると乗り越えた方法

最後に、未経験からIT営業になった場合によく感じる「こんなはずじゃなかった…」という 入社後のギャップ(ミスマッチあるある) について触れておきます。私自身が経験したことでもありますし、同僚たちから聞いた話も踏まえて、その代表例を挙げてみます。そして、それらをどのように乗り越えていったか、リアルな視点でお話しします。

あるある① 営業=雑談力だと思っていたら、勉強だらけでびっくり

ギャップ:入社前は「営業は人と話す仕事だし、コミュ力さえあればなんとかなるかな?」と思っていました。しかし実際には、製品知識・業界知識を習得する勉強の日々で驚きました。毎日のように新しいIT用語や技術トレンドが出てくるので、それを追いかけないと提案についていけません。正直、「想像以上に覚えること多いな…」と最初の半年くらいは圧倒されていました。

乗り越え方:これはもう腹をくくって勉強するしかありませんでした💦。幸いIT営業はエンジニアほど深い専門知識は要求されません。私はまず基本的なITリテラシーを身につけるために、「ITパスポート」という初歩的な資格勉強をしてみたり、社内の勉強会に参加したりしました。分からない言葉が出てきたらメモして後で調べる癖もつけました。すると、3ヶ月も過ぎる頃には専門用語の大半は聞き慣れてきて、自信がついてきました。

また、全てを自分一人で理解しようとしないこともポイントです。技術的に難しい話はエンジニアに同席してもらえばいいし、分からない点は正直に「専門担当に確認します」と言ってしまってOKです。お客様に対しても、「実は私も最初専門用語が難しくて…○○という理解で合ってますか?」と確認すると、「そうそう、その認識で大丈夫だよ」と逆に教えてもらえたりします。分からないことを素直に聞く勇気がギャップ解消には大事でした。

あるある② 売ったら終わりじゃなかった!クレーム対応や調整業務の洗礼

ギャップ:営業は契約を取ったら仕事完了、あとは現場にバトンタッチ…と思っていたら大間違い。実際には、契約後のお客様フォローやトラブル対応も営業の重要な仕事でした。むしろIT営業の場合、システム導入後に不具合が起きたり追加要望が出たりと、売った後に起きるトラブル対応に追われることもしばしばです。私も初めて受注した案件で、納品後にシステム不具合の連絡を受けたときはパニックになりました。「え、これ自分が対応しなきゃいけないの!?」と…。エンジニアが原因究明・修正を行うのですが、お客様との窓口は営業である自分なので、謝罪や進捗報告など奔走する羽目に。営業ってもっとスマートな仕事だと思っていたのに、実際は泥臭い調整役だというギャップを感じました。

乗り越え方:最初のクレーム対応は正直かなり凹みました。しかし上司に「これは営業の大切な仕事の一部だよ。ここをちゃんとやるから次につながるんだ」と言われ、考えが変わりました。以降はトラブルが起きた際、「自分が矢面に立つことでエンジニアが修正に集中できる」と前向きに捉え、率先してクッション役を引き受けるようにしました。お客様には逐一状況報告し、不安を和らげるよう努め、社内にはお客様の声を正しく伝えて迅速対応を促す――最初は胃が痛くなる思いでしたが、ここをしっかりやり遂げた時に「君が間に入ってくれて助かったよ」とお客様から感謝されたり、社内からも「ナイス対応!」と評価されることがあり、自信につながりました。

実際問題、どれだけ事前に対策してもトラブルをゼロにすることはできません。システムのバグなど想定外の問題が起きれば、顧客は原因究明と再発防止を求め、その窓口となるのはIT営業です。対応には大きな負荷とストレスがかかりますが、ここを丁寧に対応することで逆に信頼を深め、「次もあなたから買いたい」と言ってもらえるケースもあります。私はトラブル対応を経験してから、「契約はゴールではなくスタートなんだ」という意識で臨むようになりました。そう心構えしておくだけでもギャップは和らぎます。

あるある③ 外回りばかりじゃない!資料作成や社内調整に追われる日々

ギャップ:営業=毎日お客様先に行って商談…というイメージでしたが、実際にはデスクワークも非常に多いです。提案資料の作成、見積書や契約書の作成、社内会議、上司への報告、関係部署との調整ミーティング等、パソコンに向かっている時間や社内で段取り調整する時間がかなりの割合を占めます。私の場合、下手したら「1日中オフィスで資料作りして終わった…」という日もありました。もっとお客様のところへ行きたいのに!と思いつつも、準備しないと提案もできないので仕方ありません。華やかな外勤だけでなく、地道な資料作成・事務作業が多い点は大きなギャップでした。

乗り越え方:これはもう業務効率化で乗り越えました。最初は提案書一つ作るにもフォーマット探しから始めて丸1日かかっていたのを、**ひな形(テンプレート)**を流用して短時間で作れるよう工夫しました。社内の過去資料をストックしておいて、使えそうな部分はコピペ&修正で仕上げる、といった形です。また、見積や契約の社内フローも最初は手探りで時間がかかりましたが、一度手順をまとめてチェックリスト化し、漏れやミスを減らすことで再提出などの手戻りを無くしました。要は最初に手間取った分、次回以降は楽できる仕組みを作ることを意識しました。

さらに、上司や先輩に「こういう資料作成は皆さんどう時間配分してますか?」と相談したら、「夜に持ち帰らず、営業日の昼間にしっかり資料作りの時間を確保するのも仕事だよ」とアドバイスされました。それ以来、スケジュール表に「提案書作成ブロック」と時間確保して他の予定を入れないようにし、生産性高く集中して片付けるようにしました。結果として外出と内勤のバランスもうまく取れるようになりました。


以上、IT営業における代表的な「ミスマッチあるある」とその克服体験をご紹介しました。他にも、「毎年ノルマが上がっていくプレッシャー」「エンジニアと営業との板挟み」など悩みは尽きませんが💦、どれも経験を通じて対処法が身についていくものだと感じます。大事なのは、「こんなはずじゃなかった」と感じてもそこで投げ出さずに一つ一つ乗り越えていくことです。その過程で自分なりの仕事のコツが掴め、成長実感にもつながっていきます。

私の場合、上記のようなギャップを経験したことでむしろ「IT営業のリアルなやりがい」も見えてきました。お客様から感謝された時の喜び、社内外のプロフェッショナルと協力して一つのプロジェクトを成し遂げた時の達成感、自分の知識・スキルが日々アップデートされていく充実感…大変なことがある分、得られるものも大きいと感じています。

まとめ:等身大の自分を活かしてIT営業にチャレンジしよう

長文となりましたが、30代未経験からIT営業を目指す方に向けて、向いている人の特徴から意外な適性営業スタイル別の向き不向き、「IT知識ゼロでも大丈夫?」という疑問への回答、そしてリアルなギャップとその乗り越え方まで、一通りお話ししました。

結論として:IT営業に向いているのは、「必ずしも特別な人ではなくあなたの中の強みを活かせる場面がある」ということです。コミュニケーション力や論理的思考力など定番の適性があればもちろん武器になりますが、たとえ内向的であっても慎重さや傾聴力で勝負できますし、未経験で知識がなくても学ぶ意欲と調整力でカバーできます。

30代というと異業種からの転職では不安もあるかもしれません。しかし、30代だからこそ前職までの社会人経験で培った対人スキルやマネジメント能力を評価してくれるIT企業も多いです。また、IT業界自体が成長産業で人手不足なこともあり、営業未経験者を育成して戦力化しようという企業も増えています。実際にIT営業の求人には「未経験者歓迎」としている例も珍しくなく、ポテンシャル採用の門戸は十分に開かれています。

大切なのは、「自分の性格や経歴をネガティブに捉えすぎず、強みにフォーカスしてアピールする」ことです。「人の話を聞くのが好き」「課題を見つけて解決策を考えるのが得意」「新しいことを学ぶのが苦にならない」など、少しでも当てはまる点があれば、それは立派な適性です。逆に「ここは自分に足りないかな」という部分があっても、この記事で書いたように工夫次第でカバー可能です。

最後に、IT営業は人と技術をつなぐ懸け橋としてやりがいのある仕事です。自分の提案で顧客の課題が解決し「ありがとう」と言ってもらえた時の嬉しさや、最新ITに触れて自分も成長できる刺激的な環境は、大きな魅力だと感じています。

もしあなたがIT営業への転職を考えているなら、ぜひ臆せずチャレンジしてみてください。等身大の自分で勝負できるフィールドはきっとあります。30代未経験からでも遅すぎることはありません。この記事の内容が、少しでもあなたの背中を押すヒントになれば幸いです。応援しています!


おわりに

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
このnoteが、少しでも誰かの勇気や参考になれば本当に嬉しいです。

今後も、未経験からの転職や、IT営業のリアル、営業ノウハウなどをnoteやX(旧Twitter)で発信していく予定です。
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