「30代未経験でもいける」と思えた理由と、勇気が出なかった過去の自分へ伝えたいこと

転職

転職は怖かった。でも…

「未経験でも、30代でも、なんとかなるでしょ」

当時の僕は、そうやって自分に言い聞かせていました。でも実際は、夜寝る前にふと不安が襲ってくる毎日。
「本当に通用するのか?」「転職して失敗したらどうしよう」「今のままでも生活できるのに…」
頭では“挑戦したい”と思っているのに、心がなかなか前に進まない。そんな日々が何ヶ月も続きました。

それでも一歩踏み出せたのは、
「自分なりに納得できる根拠」が少しずつ見えてきたからです。

この記事では、転職する前に「自分はなぜ“いける”と思えたのか」、
そして「怖くて動けなかった自分に今だから伝えたいこと」、
さらには「なぜ今30代で未経験転職する人が増えているのか」という社会の流れまで、
リアルな視点でお届けしていきます。

第1章:「30代未経験でもいける」と思えた“根拠”

■ きっかけは“自分だけが置いていかれる”という違和感

当時、僕は製造メーカーの営業職として働いていました。
業界としては安定していましたし、成績も悪くなかった。
でもある日、取引先で「この見積書、PDFで送らずクラウドで共有できませんか?」とサラッと言われて、返事に詰まりました。

「クラウド? あっ、あの…OneDriveとか…ですかね?」

たったそれだけのことで、自分が“時代の変化”から取り残されている感覚を覚えたんです。
それ以降、少しずつ“ITの波”が迫ってくるのを肌で感じるようになりました。

■ 転職サイトの求人が「未経験歓迎だらけ」だった理由

「未経験歓迎」「IT営業募集」「30代活躍中」
…そんな言葉が並ぶ求人を見て、正直最初は疑っていました。

でも、調べていくと本当にIT営業の人手不足が深刻になっていることを知りました。
営業経験はある。でもITは未経験。
そんな人材でも「一定の教育コストをかけてでも確保したい」という企業が増えていたのです。

たとえば、

  • DX推進でIT導入がどんどん広がっている
  • SIerやSaaSベンダーが提案営業を拡大中
  • コンサル会社が“文系人材”を積極採用

市場自体が「未経験×営業経験者」にチャンスをくれていた。
その事実を知ったとき、「これは、遅すぎるどころか今が最適なのでは?」とすら感じたのです。

■ 未経験だからこそ“ズレ”に気づける視点もある

もうひとつ、背中を押してくれたのが「自分の視点って、実は価値あるのかも」という気づきでした。

前職では“モノ”を売ってきた営業でしたが、顧客の現場感や実務フローを丁寧に聞きながら提案するのが得意でした。
ITツールを使ったことはなかったけれど、だからこそ「顧客がつまずくポイント」が手に取るように分かる。

つまり、“未経験=弱み”ではなく、“未経験だからこそ見える強み”があるという気づき。
この視点が、自信のなかった僕にとっては大きな転機になりました。

第2章:実際にやった“準備”全部出します

このラインより上のエリアが無料で表示されます。

「30代で未経験、しかもIT業界なんて未知すぎる…」
そう思ったとき、まずやったのは徹底的な情報収集でした。


■ 情報源は“生の声”重視。note、X(旧Twitter)、YouTubeが主戦場

求人サイトの表面的な情報じゃ不安で、転職経験者のリアルな声を探し回りました。

  • noteで「未経験 転職 IT」と検索して片っ端から読む
  • Xで「#未経験転職」「#IT営業」で実体験ツイートを探す
  • YouTubeで「30代 転職 IT」で出てくる動画を倍速で視聴

意外と多くの人が、自分と同じような不安や葛藤を抱えていて、でも実際に“道を開いている”姿に勇気をもらえました。


■ 自己分析は、“自分を転職エージェント視点で見る”ことから

情報を集める中で気づいたのは、「自分の強みが言語化できてない」と内定は遠いということ。
そこでやったのは、架空の自分を“転職エージェント”になったつもりで分析する方法です。

「この人(=自分)って、どんな経験を持っていて、どこで役に立ちそう?」
「今のスキルセットから転用できそうな業界・職種は?」

たとえば、僕の場合は:

  • 対人調整力 → IT提案でのヒアリングに強み
  • 提案書づくり → IT業界でも必須
  • 現場視点 → ユーザーに寄り添った導入支援に使える

こんなふうに、“未経験なりの使える武器”を言語化していきました。


■ 応募書類と面接では“できること”じゃなく“吸収力”を見せる

履歴書・職務経歴書・面接で一貫して意識したのは、
「自分はまだ知らないことが多い。でも、学ぶ姿勢とスピードには自信がある」というスタンス。

具体的には:

  • 職務経歴書では、“実績”より“工夫やプロセス”を強調
  • 面接では、“知らない”を恐れず、知らないことをどう調べて対応してきたかを語る
  • 「御社で働く未来の姿」を具体的に想像して語る

実際、「素直さと吸収力を評価しました」と言ってもらえた企業が、最終的に僕を採用してくれました。


■ スキル勉強は最低限、“学べる姿勢”を証明する意味で

勉強したのは:

  • ITパスポートの出題範囲(基礎知識)
  • SaaSやクラウドの概念理解
  • SalesforceやSlackなどのツール操作の基本(YouTube)

「何でもできます」と言うより、“まず一歩踏み出してます”と示すだけで印象が違ったと実感しました。


以上が、転職前に僕が実際にやった準備です。
ガチガチに完璧を目指すというよりも、“本気度”と“素直さ”を見せることが何より重要だったと思います。

第3章:勇気が出なかった自分へ、今なら言えること

「失敗したらどうしよう」「この歳で未経験とか、無謀すぎるかも」
転職を考え始めた頃、僕の頭の中はいつもネガティブな声でいっぱいでした。

家族や友人には「やりたいことがある」と言っていたけれど、心のどこかではずっと怖かった。
それまで築いてきたものを捨てるような気がして、「現状維持」の誘惑に何度も負けそうになったのを覚えています。


■ “動かないリスク”のほうが、あとから重くのしかかる

でも、今ならはっきり言えます。
あの時、動かないままでいたら、きっともっと後悔していた。

確かに転職後の毎日は簡単じゃなかったです。むしろ、苦労の連続でした。
でも、自分で選んだ道を、自分の足で歩いている実感がありました。

「環境のせいにしていない今の自分」
「毎日、目の前のことに食らいついている自分」
…そういう姿を、心のどこかで誇りに思えていたんです。


■ 勇気って、決断の瞬間に湧くものじゃなかった

“転職する勇気”って、ある日突然わいてくるものじゃないです。
実際には、「少しずつ集めた納得感」と「行動の積み重ね」が、自信に変わっていくものだと感じています。

僕も、最初はとにかく怖くて仕方なかったです。
でも、記事を読んで、自分なりに調べて、書類を作って、面接に行って……
そうやって**“動きながら考える”ことでしか、自信は育たなかった**。


■ 完璧な準備なんて一生できない。でも、スタートは切れる

今この記事を読んでいるあなたも、もしかしたら同じような不安を感じているかもしれません。
もしそうなら、ぜひ知っておいてほしいです。

  • 転職するのに、完璧な準備は要らない
  • 怖いのは当然。でも、それは“本気で向き合っている証拠”
  • 行動してみると、想像より「やれる自分」がいる

僕はそう実感しましたし、同じように感じている30代の仲間が、実際に増えてきているのも感じています。

第4章:なぜ今、30代未経験の転職が増えているのか?

僕が転職を決めた頃、同じタイミングで同世代の仲間も続々と“動き出している”のを目の当たりにしました。
最初は偶然かと思いました。でも、調べてみると、これは**“時代の流れ”そのもの**だったんです。


■ 社会全体が“キャリアの柔軟性”を求める時代に変わった

10年前は「転職=ネガティブな選択」と思われることも多かったです。
でも、今は違います。
副業や兼業が当たり前になり、スキルベースで働く時代に移行しています。

特にIT業界では、以下のような価値観が広がっています:

  • 経験よりも“吸収力・学習力”が重視される
  • 1つの会社にしがみつくより“市場価値”を高める
  • ジョブチェンジは“自己成長”の選択肢としてポジティブ

つまり、「30代で未経験? むしろ伸びしろがあるやん」という空気が、確実にあるんです。


■ 企業側の意識も変わってきている

僕が内定をもらった会社の採用担当も、面接でこんなことを言っていました。

「経験者が取り合いになっている中で、“経験以外の強み”を持ってる人に期待してます。」

今の企業は、本当に人手不足です。
特に“話せる営業”や“現場視点を持った提案人材”は希少価値が高い。

未経験だからこそできる、

  • 顧客に寄り添ったヒアリング
  • 同じ目線でのUI/UX提案
  • 初心者目線での情報設計 など、

**「顧客と一緒に並走できる存在」**が、実はめちゃくちゃ求められているんです。


■ 僕のまわりでも「え、未経験でそこ行けたの?」が増えている

最近、前職の同僚だった30代の友人が、大手SaaSベンダーに未経験で転職しました。
営業からマーケティングにチャレンジした後輩もいます。
みんな口を揃えて言うのは、

「あの時、思い切ってよかった」
「もっと早く動いてもよかったかも」

SNSを見ても、noteや記事を読んでも、そういう人が確実に増えてきています。
つまり、30代未経験転職は“例外”ではなくなりつつあるんです。


この流れを知ったとき、僕は強く思いました。

「これは、自分にも“流れに乗るチャンス”が来ているんじゃないか?」

そして僕は、あの時、手を伸ばした。
今振り返っても、それは“正解だった”と思えています。

まとめ:行動できたのは、「自分で納得できる理由」があったから

30代未経験での転職。
普通に考えたらリスクもあるし、怖くて当然です。

でも僕が一歩踏み出せたのは、

  • 「このままじゃいけない」という実感
  • 「今ならいけるかもしれない」という社会の流れ
  • 「自分にだって使える強みがある」という小さな気づき

そういった“納得できる根拠”を少しずつ集めていったからです。

転職を“感情”で決めるのではなく、“理屈”でも“勢い”でもなく、
「納得して動く」ことが、後悔しない選択につながると今なら言えます。


過去の自分へ。そして今この記事を読んでいるあなたへ

「怖くて一歩が踏み出せない」
その気持ちは痛いほど分かります。僕もそうだったから。

でも、一歩ずつ準備して、自分を整理して、納得できる理由を探して、
そして少しだけでも“やってみた”とき、景色が変わり始めました。

もしこの記事を読んで「自分も何か変えたい」と思ったなら、
どうか焦らず、でも止まらず、動いてみてください。

未来のあなたが「やってよかった」と言える日が、必ず来ると思います。


おわりに

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
このnoteが、少しでも誰かの勇気や参考になれば本当に嬉しいです。

今後も、未経験からの転職や、IT営業のリアル、営業ノウハウなどをnoteやX(旧Twitter)で発信していく予定です。
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→ @dsk810xx

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