
それでも「転職してよかった」と思える5つの理由
はじめに
転職でまず気になること。それは「年収が上がるかどうか」。
多くの人がそこを大きな判断基準にしていると思います。
私自身、30代で転職を決めたとき、やっぱり年収は気になりました。
でも、結果はこうです。
転職後も年収は変わりませんでした。
それでも私は、心の底からこう言えます。
「転職して、本当に良かった」と。
なぜそう思えるのか?
今回はその理由を、実体験ベースで5つに分けてお伝えします。
理由①:「キャリアを自分で選んだ」という感覚
以前の私は、大手電機メーカーで営業職をしていました。
特に大きな不満があったわけではありません。でも、
「このままでいいのか?」という漠然とした違和感が常にありました。
学生の頃、
「営業なら潰しが効くから」
「大企業に入っておけば安心」
そんな周囲の言葉に従って就職し、そのまま走ってきたキャリアでした。
気づけば30代。
ルート営業の繰り返し。同じ製品、同じ顧客、同じ毎日。
「これ、俺が望んだ未来だったっけ?」
そう思ったとき、自分の人生に対して責任を持ちたいと思ったんです。
転職活動を始めて、自分の経歴と向き合い、業界を選び直し、職種を考え直す。
その過程そのものが、「キャリアを自分で選ぶ」という初めての感覚でした。
結果、IT業界の営業という全く違うフィールドに飛び込むことを決断。
自分の手で選んだこの選択肢に、私は強い納得感を持っています。
理由②:「働き方の質」が圧倒的に変わった
以前の職場は、典型的な昭和スタイルの営業現場でした。
- 朝は決まった時間に出社
- 車で1日4〜5件訪問
- 夜に報告書作成&上司への説明
- 定時後の“付き合い”もそこそこ多い
「これ、いつまで続けるんだろう?」
そう思いながら、日々時間に追われていました。
でも、今の職場(IT企業)では働き方が根本的に違います。
- リモートOK、オフィスは“選択肢”
- 商談は8割以上がオンライン
- 報告はチャット、会議は15分単位
- 成果と効率を重視したカルチャー
時間の密度が違うんです。
さらに驚いたのは、「余白」が生まれたこと。
読書、勉強、家族との時間、健康管理…
以前は削られていた“生活”の部分が、今では自然と戻ってきました。
結果、パフォーマンスも上がりました。
「ちゃんと休める人が、ちゃんと働ける」
それを実感しています。
理由③:「スキルが資産」になる感覚を得た
前職では、製品ありきの営業が中心でした。
「この商品をどれだけ売れるか」がすべてで、言い換えれば
“売れ筋の製品にどれだけ乗れるか”が成績を左右しました。
一方、今の仕事は課題ベースの提案型営業。
- お客様の業務や組織構造をヒアリング
- 抱えている課題を整理
- ITでどう解決するかを一緒に設計
つまり、「売るもの」が決まっていないんです。
だから、商品知識よりもヒアリング力、構造化力、IT理解、提案設計力が問われる。
正直、最初はキツかったです。
IT用語の意味すらわからず、
「SaaS?IaaS?クラウドって結局どこにあるん?」状態(笑)
でも、毎日学び、メンターに相談し、手を動かしていくうちに、
“営業力”が“問題解決力”に進化していくのを実感しました。
「あ、これって一生使えるスキルかもしれない」
そう思えたとき、やっと“自分の価値”が見えた気がしました。
理由④:「自分を肯定できるようになった」
正直、前職ではだいぶ自己肯定感が下がっていました。
- いくら頑張っても評価が見えない
- 意見を言っても「前例がない」で却下
- 若手に仕事を奪われないように必死な中堅社員
そんな環境にいると、自然と自信も削られていきました。
それが、今の職場ではどうか。
- 意見を出せば「いいですね、やってみましょう」と返ってくる
- 「トリさんの提案、すごく伝わりやすいです」と言ってもらえた
- 小さな成果でも「スタンプ1つ」で褒めてもらえる文化がある
…これ、ほんまにデカいです。
チャットで「いいね」がつくだけでも、心が軽くなる。
人って、見られてる・認められてるって感じるだけで、
こんなにも変われるんやなって。
自分のアイデアがチームに貢献できたとき、
「俺、まだいけるやん」って思えました。
30代での転職って、自分を疑ってしまいがちです。
でも、環境が変われば、見える自分も変わる。
それを今、毎日感じています。
理由⑤:「挑戦した自分が、好きになれた」
ここまでの話を読んで、
「でもそれ、うまくいったから言えるんでしょ?」って思う人もいるかもしれません。
たしかに、今は転職して良かったと思えています。
でも、その道のりは決してスムーズではありませんでした。
- 書類で何十社も落ちました
- 面接で固まって、気まずい空気になったこともあります
- 「未経験」という肩書きが想像以上に重かったです
特に、30代での転職は“情報戦”です。
いかに自分の強みを言語化するか、
いかに相手のニーズに合わせるか。
最初は、全然できませんでした。
でも、少しずつ、少しずつ学んでいきました。
そして、いま。
このnoteを書きながら思うのは、
**「あのとき頑張った自分が、好きだ」**という気持ちです。
転職は、内定を取ることがゴールじゃない。
「動いた自分を、ちゃんと誇れるかどうか」が大事やと思っています。
まとめ|“年収だけじゃない価値”に気づけたことが、最大の成果
繰り返しになりますが、私は転職して年収は上がっていません。
それどころか、制度の違いでボーナスのタイミングがズレて一時的に下がった時期すらありました。
でも、それでも、です。
私はこの転職が「人生のターニングポイント」だったと感じています。
こんな変化がありました:
- 自分のキャリアに責任を持つようになった
- 働き方が変わり、時間の質が上がった
- スキルが資産になると感じられた
- 自己肯定感が回復した
- 自分の挑戦を誇れるようになった
これらは、給与明細には載らない変化です。
でも、間違いなく**「生き方」を変えてくれた価値**です。
年収が変わらなくても、
いや、たとえ少し下がったとしても、
自分にとって意味のある転職なら、それは“成功”なんだと思います。
おわりに|これから転職を考えているあなたへ
- 30代で未経験は遅いんじゃないか
- スキルも知識もないけど、チャレンジしていいのか
- 年収が変わらないなら、動く意味はあるのか
私もすべて、同じように思っていました。
でも、動いたからこそ今がある。
そして、今もその挑戦は続いています。
もしこの記事が、少しでもあなたの背中を押せたなら嬉しいです。
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